収納できるベッドをお探しの場合に気を付けておきたいことがあります。
収納できるベッドは「収納付きベッド」と「チェストベッド」があります。
収納付きベッドとチェストベッドの違いを一言で言うなら「引出しにほこりが入るか、入らないか」です。
引き出し付き収納ベッドはベッド下に引出しの凾を差し込んだ(置いた)ベッド、
チェストベッドは完成形の横長タンスを組み込んだベッドです。
どっちのベッドが引出しにほこりが入るか、入らないか、もうわかりますね。
収納ベッドとチェストベッドの違い
外見はほとんど同じで見分けが付きません。
上が収納付きベッド、下がチェストベッドです。
でもベッドの造りは全然違うのです、それはマットレスと床板を置く前を見ればわかります。
引き出し付き収納ベッドは引き出しをベッド下にはめ込む形にはなっていますが引き出しを囲む箱がありません。
ベッド下に置いた形です、引き出しの上、横、後ろに箪笥のような枠はありません。
湿気とホコリ、ここが違う!
ベッドの天板がピタっと引き出しの蓋になる構造でしたら問題ないのですが、残念ながら天板(マットレスをのせる床板)との間は隙間があります。毎日頻繁に出し入れされる場合は気にならないと思いますがほこりは侵入する空間があります。
気になる湿気についても引き出しに蓋がないため、部屋の湿気はそのまま引き出し内の湿気になります。
床板がすのこだけの場合はマットレスの湿気がじわっと引き出しに降りてきます。
左:収納ベッド。ベッドの下に引き出しを置く
右:チェストベッド。ベッドの下にタンスを組み込む
チェストベッドはベッドの下に長ダンスを組み込むベッドです。
家具店などでも販売されている2段・3段の、いわゆるローボード・ローチェストをベッドに組み込みます。
もともと単体で販売できるタイプの横長タンスですから引き出しは箪笥と同じ造りの引き出しです。
開けっ放しにしない限りはホコリ・湿気が入り込む心配はありません。
収納ベッドには引き出しの囲いがない
収納ベッド下の空間は解放状態です。ですから、引き出し本来の衣類を収納する箱というよりCDや本などの小物をしまう箱と思っていただいた方がよろしいかと思います。
収納ベッドはベッドの左右どちらにでも引き出しがセットできるようにベッドの左右は同じ造りの解放空間になっています。
下の画像は同じベッドの左側と右側の例です。
左側に引き出しをセットすると、ベッドの右サイドはすのこベッドのように何もない空間です。
通常は衣装ケースなどの収納スペースになります。
引き出し付き収納ベッドは引き出しの箱を置くだけ、タンスのようなの囲いがありませんので左右や後ろの隙間からホコリや湿気が侵入しやすくなります。
ヘッドボードの下、引き出しの反対側の開放部が開いています。
特にベッド下はマットレスの湿気が降りて来ますので、囲いのない引き出しにも湿気やホコリが溜まり易い状態になっています。
引き出しだから安心と衣服をいれていて、いざ着ようかと取り出したら湿っていた、ということがあり得ます。
少し古い建物ではゴキブリなどの害虫も多いかと思います。彼らの侵入を阻止できない構造でもあるんですね。
チェストベッドはBOX構造
一方、チェストベッドはフレームで囲まれ、ヘッドの下、サイドに空間はありません。
チェストはベッドの左右どちら側でもOKです。
あらかじめ工場で完成させたチェストをベッドに組み込み、その反対側は大な箱のフリー収納になります。
収納ベッドも多くはこのスペースを横に二分する間仕切りが入り、長いものの収納ができませんが、チェストベッドはご覧にようにカーペットなどの長尺物もベッドの長さの範囲で折り曲げずに収納できます。
ローチェスト組み込みですからタンスと同じ構造の引き出しになります。ですから一段cゲストでも二段チェストでも引き出しの外枠があって横も後ろも開放になった部分はありません。
チェストベッドの引き出しはタンスの引き出しです。
箪笥と同じで通常のご使用状態で肌着が湿っていた、ホコリをかぶっていたということはありせん。
ホコリや湿気はもちろん、ゴキさんムカデさんもBOX構造のタンス(チェスト)の中には入れません。
衣類の収納ならチェストベッドがおすすめ。
家具屋さんでもこんな長細いタンス販売してますよね。これがいわゆるローチェストです。
このチェストを特注でベッドに合うサイズで作ってもらってベッドに組み込んだ、それがピッタリのイメージかと思います。
収納ベッドの場合はすぐに湿気やホコリが溜まるとは申しません、頻繁に引き出しの出し入れをする場合はホコリも湿気も気になりませんが、冬物衣類をを半年間しまっておくとかいうケースではお勧めしにくいです。また害虫の侵入も阻止できません。チェストベッドならそれができます。肌着や下着もOKです!
チェストベッドの引き出しなら安心して収納してください。下着やTシャツなど、直接肌に重ねるデリケートな衣類や、シャツ。ブラウス、ベッドシーツなども心配なく収納できます。着替えようと引き出し開けたらゴキが飛び出てきたなんて、失神するわい!ですよね!
ワンルーム女子には大容量、2段チェストベッド
すべての家財道具を一つの部屋に納めなければならないワンルーム一人暮らしだと、なるべく家具を減らして肌着・下着もベッドに収納したいですね。
チェストベッドの女子向けベッドは2段チェスト、大小5杯の引き出しで衣類がまとめて収納できます。
引き出しだけで通常のチェスト6段分の容量ですから、収納家具が一つ減らせます。
そして部屋の隅に置くしかなかったトランクや段ボール、プラの衣装ケースなどもフリー収納にすっぽり!
大小の箱物、カーペットなどが収納できる、これは助かります!
ベッドの下に収納したものを出してみるとほぼ畳2畳分になるほど。
部屋がすっきり片づけられる、家具が減らせてあまり広くない部屋が広く使えるようになります。
独立したチェストですから虫も入りにくい!
一人暮らし女子におすすめ2段チェストベッドのポイント
・引き出しはチェストなので引出しにホコリが入らないから肌着、下着も安心収納 ・チェストの反対側は仕切りなしの大きな収納スペース。尺物トランクなどのかさ張る物もOKです。 ・タンス組み込みなので構造的に丈夫で長く使える。 ・チェスト、ヘッドボードは工場組立品でお届け。ベッドの組立がとても簡単

▲ロングセラー2段チェスト、ショートベッドの復活です、180cmのショートフレームに10cm幅の薄型ヘッドボード。浅深5杯の引き出しとフリー収納スペース。一人の部屋の快適さはどれだけ空間を確保できるかにかかっています。一人分の収納ならほぼこのベッド一台に収納できてほかの収納家具は要らない。ホコリや湿気に強いチェストなので肌着も安心。カーペットなんかの長いものもすっきり収納。コンセントと棚付きでスマホや小物が置けて便利です。

▲180cmのショートフレームヘッドレスチェストベッド。ワンルームの中にはちょっと変わった間取りの部屋があったりします。180cmのショートでちょうどよかったというコメントも多くいただきます。コンパクトでも大容量、浅深5杯の2段引き出しとフリー収納スペースで服もカバンもカーペットもOK! 備え付けのクローゼットがある部屋ならほかの収納家具は要りません。クローゼットがなかったら、アウター用のパイプハンガーがあればいいぐらい。

▲180cmのショートフレームに10cm幅のヘッドボード。女子の部屋で圧迫感なくかわいい印象のショート丈収納ベッドです。2段チェストは浅い引き出し4杯、深い引き出し1杯の5杯とチェストの反対側は何でも入るフリー収納スパースです。半年使わない収納物でもフレームで囲われていますのでホコリの心配はありません。マットレスセットでお買い上げの方にはショートサイズ用敷パッドとボックスシーツをプレゼント。照明・コンセント・棚付き・小物収納の飾り棚ヘッドボードでスマホや小物お置けて便利です。

▲通常のベッドのヘッドなしのサイズで長さは199cmです。ショートサイズより収納量が大きくなります。ホコリと湿気に強い2段チェスト、浅深5杯の引き出しのチェストとフリー収納はほぼどのベッドも同じ収納力ですが、マットレスを載せる床板がスノコになってマットレスに溜まり易い湿気も逃がします。つまり湿気に強いチェスト、湿気を溜めないすのこの湿気対策二重のベッドなんです。湿気に敏感なあなたはこのベッドになさいませ。

▲2段チェストベッドは引き出しが2段でベッドが高くなります。高いのが苦手な方もおいでになるかもしれません。こちらのチェストベッドは一段のチェストで一般的なベッドと同じ高さです。180cmマットレスのショートボディで圧迫感ゼロ、でもあなたの部屋をすっきりさせる大容量収納ベッドなんです。マットレスセットでお買い上げの方にはショートサイズ用敷パッドとボックスシーツ計3点をプレゼント。

▲こちらも人気の2段チェストベッド180㎝ショート、薄型ヘッド付きです。ランジェリーも安心の2段のチェストは大小5杯、チェストの反対側はフリー収納スペースです。カーペットなどの長いもの、トランクなどのかさ張る物も収納できて部屋がひろく使えます。よく似たベッドの引き出し付きベッドと違いベッド全体がフレームで囲まれていますので、フリー収納もホコリが積もる心配はありません。
そもそもチェストって?
ベッドのご案内が一段落したところで、そもそもチェストとはどんなもの?について。
西部劇なんかで、旅をする幌馬車の荷台に積んであった木箱、ベッドのある部屋の隅に長い木箱がおいてありましたね。
時々その中から町に出るためによそ行きのオシャレな服なんか取り出すシーンもありました。あの木箱がチェストの原型のようです。
古くからヨーロッパで衣類や書類などの重要なのもを入れるための木の箱で、シラミ、ゴキブリ、ダニなど現代よりもっと害虫が多かった時代ですから大切な財産、衣類、書類などを虫などの害虫から守るよう丁寧に、丈夫に作られていた木箱のようです。日本で言えば形と機能が似ている茶箱みたいなものです。
一般市民が衣装ダンスを持ち始めたのは産業革命以降
中世ヨーロッパでも一般市民が洋服を収納する家具を持ち始めたのは、イギリスの産業革命以降だと言われます。それまでは王侯貴族だけのものでしたが。産業革命で中産階級が生まれ、やがて市民層も豊かになり着る服が増えて、衣裳収納の家具を置くようになったのだそうです。
女性の方はよくご存じの猫足チェストは産業革命前のフランスの様式です。イギリスではフランスの装飾様式の影響を受けながらも 次第にシンプルなデザインのチェストになりました。
現在では引出し付き西洋ダンス全般をチェストと言います。形も様々で縦長タイプ、横長タイプがあります。
収納チェストベッドに組み込みますというチェストは一般にローチェスト、ベンチチェストと呼ばれるものです。
日本の家の大半がフローリングの部屋になり、洋室にしっくりなじむタンスとしてチェスト単体も人気です。

和箪笥と西洋ダンス・チェストの違い
日本の箪笥、古くは「担子」とも書いていたようで文字通り担いで運ぶものでした。箪笥の文字は中国の同類の器・箱を宛てたもの。
日本でタンスを数える単位は1台、2台ではなく 一棹、二棹のサオという単位で数えます。
これが日本箪笥の本来の形を表していて、箪笥を運ぶときサオを通して前後二人で担いで運んだことに由来しています。
古い箪笥をご覧になったことがあればお分かりだと思いますが、下の画像のように箪笥の左右にサオを通す金具が付いていますよね。
日本の家具でタンスと並んでよく聞く名前だけど現在ではほとんど見かけない大型家具に「長もち」があります。畳一枚ぐらいで高さ80cmくらいの大きな木の箱です。時代劇でお姫様のお嫁入りの行列のシーンで、行列の中に黒塗りの大きな箱を担いでいる足軽たちがいたりします
お姫様でなくとも昔(多分明治時代まで)長もちは大切なお嫁入り道具でした。
婚礼時に布団や着物を入れて運んだもの、形としてはこちらの「ながもち」のほうが西欧のチェストの原型に近いです。
長もちもタンスと同じく両側にサオ通し金具がついていますが、長もちに引き出しはありません。
収納ベッドとチェストベッド違いのまとめ
説明が長すぎたかも知れませんので収納ベッドとチェストベッド違いについてまとめておきます。
収納ベッドはベッド下に引き出しの箱を置くもの。 ベッド下は解放構造なのでホコリや湿気を防ぐ構造にはなってない。
チェストベッドはローチェストを組み込んだベッド。 ベッド全体が大きな箱構造で、引き出しはタンス構造なのでホコリ・湿気を防ぐ。
頻繁に出し入れするなら収納ベッドでもホコリや湿気は気になりません。
数か月出し入れしない物を収納ベッドの引き出しに入れる場合は乾燥剤を入れて、上に新聞紙など被せておいてください
戸建てや2LDK,3DKの余裕のマンションでしたら収納家具も容量の大きいものをお揃えになっているでしょうからベッドの収納は散らかしたくない小物、ちょこちょこ出し入れするリネン類の収納に都合がいいです。